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確定申告

白色と青色、美容師はどっちにすべきか。
手取りで年17万円違った

2026年10月 / フリーランス美容師(面貸し)

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業務委託やフリーランスになって最初に迷うのが、「白色申告と青色申告、どっちにすればいいのか」です。青色のほうが得とはよく聞くけれど、手間が増えそうで、なんとなく白色のままにしている人も多いと思います。

この記事では、面貸しの美容師によくある条件で、白色と青色で実際にいくら手取りが変わるのかを計算しました。あわせて、2027年分から青色申告のルールが大きく変わるので、その話も書いています。

白色と青色の違い

どちらも1年間の売上と経費を記録して、確定申告をするところは同じです。違うのは、青色は事前に申請して、きちんとした帳簿をつける代わりに、所得から最大65万円を差し引けることです。

申告方法帳簿控除額
白色申告簡単な記帳0
青色申告(簡易簿記)簡単な記帳100,000
青色申告(書面で提出)複式簿記550,000
青色申告(e-Taxで提出)複式簿記650,000

この控除額は、そのまま税金が安くなる額ではありません。税金や国民健康保険料を計算するときの「所得」が、この分だけ小さくなるという意味です。所得が小さくなれば、所得税・住民税・国民健康保険料の3つがまとめて下がります。

手取りでいくら変わるのか

次の条件で計算してみます。

サロンへの支払いも経費なので、経費の合計は400万円。所得は控除前で400万円です。

申告方法 所得税 住民税 国保 白色との差
白色137,546298,217427,710—
青色10万円128,387289,247417,410+28,429
青色55万円(書面)93,361248,882371,060+150,170
青色65万円(e-Tax)88,782239,912360,760+174,019

白色から青色(65万円控除)に変えた場合

174,019円

1年間で増える手取り・総売上800万円の場合

同じ売上、同じ経費でも、申告方法を変えるだけで年17万円、月にすると約1万4千円、手元に残るお金が増えます。毎年のことなので、10年続ければ170万円以上です。

売上がもっと大きい人ほど差は広がります。同じ計算で、総売上1,100万円・所得580万円の場合は、白色と青色65万円の差は年24万円になりました。

控除額のほかにもある、青色のメリット

ハサミは1本で数万円から十数万円することもあるので、美容師にとっては3つ目がかなり効いてきます。

2027年分から、青色申告のルールが変わります

ここが一番伝えたいところです。令和8年度の税制改正で、2027年(令和9年)分の確定申告から、青色申告の控除額が見直されます。

帳簿と提出方法2026年分まで2027年分から
複式簿記・e-Tax+電子帳簿またはデータ連携650,000750,000
複式簿記・e-Taxで提出650,000650,000
複式簿記・書面で提出550,000100,000
簡易簿記100,000100,000

大きいのは、紙で提出している人の控除が55万円から10万円に下がることです。今まで紙の申告書で青色55万円の控除を受けていた人は、同じやり方を続けると、上の条件で年12万円ほど手取りが減る計算になります。

逆に、e-Taxで提出して、会計ソフトで帳簿を電子保存したり、銀行やカードの明細を自動で連携したりしている人は、75万円に増えます。紙の書面提出(10万円)との差は、上の条件で年17万円近くになります。

2026年分の申告(2027年2〜3月)までは、今までどおり書面で55万円の控除が受けられます。切り替えを考えるなら、2027年分の記帳が始まる2027年1月までに、会計ソフトとe-Taxの準備をしておくのが安心です。

美容師はどっちにすべきか

結論としては、業務委託やフリーランスで続けていくなら、青色申告にしたほうがいいと思います。上の例でも分かるとおり、差が数万円ではなく十数万円になるからです。

白色を選ぶ理由があるとすれば、「売上がまだ少なく、所得がほとんど出ない」場合くらいです。所得が少なければ、控除で差し引ける余地も小さくなります。

迷っている理由が「複式簿記が分からない」「手間が増えそう」なら、そこは会計ソフトでかなり解決します。銀行口座やカードの明細を取り込めば仕訳を提案してくれるので、簿記の知識がなくても帳簿をつけられます。2027年分からの75万円控除も、会計ソフトでのデータ連携とe-Taxの組み合わせを前提にした仕組みです。

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青色申告を始めるには

青色申告をするには、税務署に「青色申告承認申請書」を出す必要があります。期限は、青色申告をしたい年の3月15日までです。新しく開業した人は、開業日から2か月以内に出せばその年から青色にできます。

2026年分の期限はもう過ぎているので、今から申請すると青色になるのは2027年分からです。2027年分から青色にするなら、2027年3月15日までに申請します。申請書は1枚で、e-Taxでも出せます。

自分の数字で確かめる 手取りシミュレータ 売上と経費、申告方法を入れると、税金と社会保険を引いた手取りが出ます。白色と青色で、自分の場合はいくら違うのか確かめてみてください。

試算は2026年分の所得税・住民税の制度(基礎控除の改正を反映)と、全国平均相当の国民健康保険料による概算です。国民健康保険料は自治体によって大きく異なります。2027年分からの控除額は令和8年度税制改正の内容に基づいており、細かな要件は国税庁の案内でご確認ください。個別の判断は税理士または税務署にご確認ください。