← TEDORILABS

働き方

正社員と業務委託、同じ売上で
美容師の手取りはいくら違うのか

2026年11月 / フリーランス美容師(面貸し)

本記事には広告(アフィリエイトリンク)が含まれます。

正社員から業務委託に移った私の場合、手取りはおよそ2倍になりました。働く日数はそこまで変わっていませんが、実際に手を動かしている時間はかなり減っています。

ただ、これは私の場合の話です。正社員の給料の決まり方や、業務委託の契約条件によって、差は大きく変わります。そこでこの記事では、同じ売上の美容師が、正社員と業務委託でそれぞれいくら手元に残るのかを、税金と社会保険まで引いて計算してみました。

計算の条件

月の個人売上が80万円(年960万円)の美容師で比べます。

どちらも単身、40歳未満、2026年分の税制で計算しています。

手取りの比較

正社員 業務委託
受け取る額2,880,0005,760,000
経費—800,000
社会保険・年金432,000669,760
所得税23,687165,937
住民税112,400326,024
手取り2,311,9133,798,279

同じ売上で、業務委託のほうが多く残る額

1,486,366円

年間の手取りの差・月の売上80万円の場合(約1.6倍)

業務委託は、税金も社会保険も正社員より多く払っています。それでも、もともと受け取る額が2倍あるので、最終的な手取りは約1.6倍になりました。月にすると12万円以上の差です。

月の売上が100万円の場合も同じように計算すると、正社員が約286万円、業務委託が約469万円で、やはり約1.6倍でした。

差が出る一番の理由

美容師の正社員の給料は、売上の3割前後になっていることが多いと思います。残りの7割で、サロンは家賃や材料費、広告費、社会保険の会社負担分、アシスタントの人件費などをまかなっています。

業務委託では、その仕組みが変わります。売上のうち自分の取り分が5〜6割になる代わりに、税金の手続きも、社会保険も、材料費などの経費も、自分で持つ形です。

私の場合は約2倍でしたが、この差は給料の割合や契約の取り分によって大きくも小さくもなります。たとえば、正社員でも歩合の割合が高いサロンや、業務委託でも取り分が低い契約なら、差はもっと小さくなります。契約方式ごとの手取りの違いは、面貸しの契約4種類の記事で計算しています。

手取り以外で変わったこと

実際に働く時間が減った

出勤する日数は、正社員のころとそれほど変わっていません。ただ、実際に働いている時間はかなり減りました。同じ日数でも、時間の使い方を自分で決められるのは、業務委託のいちばん大きな変化だと感じています。

業務委託になって失うもの

いいことばかりではありません。正社員から業務委託に移ると、次のものがなくなります。

手取りが増えた分の一部は、こうした保障を自分で用意するためのお金だと考えておいたほうが安心です。老後の資金については、小規模企業共済とiDeCoの記事にまとめています。

業務委託に移る前に確認したいこと

手取りが増えるかどうかは、結局は契約の中身で決まります。歩合率だけでなく、席代や材料費をどちらが持つか、ノルマや最低出勤日数があるかも、契約前に確認しておきましょう(業務委託に移る前に聞いておきたい3つのこと)。

移ると決めたら、税務署に開業届と青色申告承認申請書を出します。青色申告にしておくと、白色より手取りが年十数万円変わることもあります(白色と青色の比較)。

PR 開業届の作成サービス 弥生のかんたん開業届を見てみる 開業届と青色申告承認申請書を無料でつくれます。スマホでも作成でき、できた書類はPDFで保存してコンビニで印刷できます。 自分の数字で確かめる 手取りシミュレータ 業務委託の売上と歩合率、経費を入れると、税金と社会保険を引いた手取りが出ます。今の給料の手取りと比べて、移った場合にいくら変わるか確かめてみてください。

正社員の社会保険料は、健康保険・厚生年金・雇用保険の本人負担を給料の約15%として概算しています。業務委託の国民健康保険料は全国平均相当の概算で、自治体によって異なります。給料の決まり方や契約条件はサロンによって大きく違うため、実際の差は個々の条件で変わります。個別の判断は税理士または税務署にご確認ください。